こんにちは!
本日から3回にわたって、サバイバルに必要な『5つのC』の4つ目、『容器や調理器具』に関してお話したいと思います!
ですが、『容器や調理器具』なんてものが5Cに含まれているのに違和感を覚えませんか?
たとえば、『切る道具』や『火の道具』があれば、木を加工して食器やカゴなんてものが出来るじゃないですか?
だったら、『容器や調理器具』なんてわざわざ持っていかないほうが、荷物が軽量化できていいだろう。って思いませんか?
ですが、『容器や調理器具』が5Cとして含まれるにはそれ相応の理由があるのです。
まずはそちらを解説いたします。
目 次
『容器や調理器具』が5Cの1つである理由
じつは、野生環境にある天然資材をいくら使っても、水を入れる容器はなかなか作れないといわれています。
なぜか・・・
現在、世界では毎年17億人が下痢疾患を発症し、5歳未満の子供は毎年52万人以上なくなっているといわれています。
そして、そのほとんどが飲料水の消毒によって防げるといいます。
日本では浄水技術の発展でなじみはありませんが、災害などによって上下水が停止したとしましょう。
高温多湿で菌や虫が発生しやすい我が国で、野外で水を入手しようとした場合、他国と同じく感染症や寄生虫によって生命の安全を脅かされることになるでしょう。
米国の疾病予防管理センターや、野生環境医師会も飲料用に殺菌消毒を行うためには『煮沸消毒しかない』という意見を支持しています。
水を煮沸消毒できる装備は必要不可欠なのです。
『容器や調理器具』が5Cに含まれる理由、
それはしっかりと煮沸消毒することのできる容器は自然界で自作が困難だからなのです!
『容器や調理器具』の材質について
『容器や調理器具』を携行する必要性を知ったところで、
では、どういった素材なら『容器や調理器具』の役割を十分に果たすのでしょうか?
現在、煮沸消毒ができる材質で、多く出回っている材質は3種類あります。
アルミ、チタン、ステンレス、鉄の4種類です。
それぞれの特性をかなりおおざっぱに評価したのが下の図です。
アルミ二ウム | チタン | ステンレス | 鉄 | |
軽 さ | 〇 | 〇 | △ | × |
熱伝導率 | ◎ | × | × | 〇 |
保温性 | × | 〇 | ◎ | ◎ |
耐久性 | × | 〇 | 〇 | ◎ |
値 段 | ◎ | × | 〇 | △ |
具体的な、それぞれの材質の熱伝導率は、アルミ(236)、鉄(83.5)、ステンレス(20)、チタン(17)という数字になります
アルミ二ウム
アルミ二ウムは非常に軽く、熱伝導率が非常に優れ、値段が最も安価で手に入ります。
しかし、変形しやすく、温度を保つこともできません。
調理器具としての適正は最も高い素材だと考えます。
チタン
チタンは耐久性が優れているためその分軽量化でき、結果として最も軽く作ることができます。
しかし、熱伝導率が低く、熱のムラになりやすく、薄いので熱への強度は比較的落ちてしまいます。
薄いので一応熱は通りますが、火のあたっている所しか温まらないので、本来は調理器具には不適です。保温容器や食器の材料としては有用です。
ステンレス
ステンレスは保温性と耐久性が非常に優れており、魔法瓶など保温性には非常に優れています。値段も安価で購入できます。
ですが、熱伝導率がチタンに近いレベルで低く、ほとんど調理器具には適さないでしょう。
熱伝導率が低く、保温性が高いことから保温容器や食器としてだったら有用です。
鉄
高い耐久性とかなり高い熱伝導率、そして保温性という点で調理器具として非常に適している素材です。
しかし、一番の難点として非常に重くなってしまう事が挙げられます。また、ほかの材料と違いメンテナンスの必要性もあります。
災害時の生存、野外の活動を想定しているのであれば、重いというのが唯一で最大の難点です。
以上の点から、サバイバルでの調理器具としては、
アルミニウム>鉄≧チタン>ステンレスという順番で適正があると考えます。
携行すべき『容器と調理器具』の種類
続いて、野外で携行すべき『容器と調理器具』の種類を4つ紹介します!
- 水筒(ウォーターボトル)
- コップ(マグ、キャンティーン)
- 鍋(クッカー、コッヘル、メスキット)
- 浅鍋(フライパン、スキレット)
()内はアウトドア等での呼ばれ方です。他にもありますが、探すときの参考にしてください。
4つ紹介いたしましたが、一応代用できるものもあります。
例えば鍋は飯盒として使うこともできるでしょう。
ですが、基本的に調理器具=食器として使う場面も多く、しっかり役割分の道具があると、同時に複数のメニューが調理できます。
壊れたときに代用もできるので、できるだけ5種類の道具はあったほうが望ましいでしょう。
多くのクッカーはセットで収納できる場合も多いので、そこまで大荷物にはなりませんので!
次回はその4種類の道具はどういったものがいいのかお話いたします!
まとめ
いかがでしたか?
・『容器と調理器具』が5Cに含まれる理由
・アルミ、チタン、ステンレス、鉄の4種類の特性
・4種類の道具の名称
- 水筒(ウォーターボトル)
- コップ(マグ、キャンティーン)
- 鍋(クッカー、コッヘル、メスキット)
- 浅鍋(フライパン、スキレット)
を解説いたしました!