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目 次
本日から2回にわたって『サバイバルに必要な5つのC』の最後のひとつ、『ロープ、ひも類』の備えに使える基礎的な知識を解説をしていきます。
以前の記事で少しお話しましたが「もし、無人島に何か一つだけ持って行けるなら?」という質問には、私はきっと「ロープ、ひも類」を希望することでしょう。
それくらい、使いこなせれば命をつなぐ可能性の高い装備だと考えています!
『ロープ、ひも類』は、おそらく最も汎用性に富んだ装備です。
災害時等『サバイバル』的な状況においては、きっとメインアイテムとなるでしょう。
レスキューにおける三種の神器だって、「バール」、「ジャッキ」、そして『ロープ』なのです!
汎用性が高く様々な用途で日常生活のいたるところで使われる道具であるからこそ、『ロープ、ひも類』は自然界で作れるものとは全く異なる性質をもつ場合が少なくありません。
今回は、『ロープ、ひも類』の特徴と材質に関して簡単に説明をさせていただきます!
自分が持つべき『ロープ、ひも類』を考えたい方は、ぜひご覧ください!
『ロープ、ひも類』の特徴
『ロープ、ひも類』の特徴は先ほど述べたように汎用性の高さにあります。
命を守らなければいけない場面で役立つことが様々にあるでしょう。
例えば、
もし手元にひもがあったなら、
木や枝などを結んだり編むことで簡易的なシェルターやハンモックなど様々な物を作ることもできるでしょう。
わなを仕掛けて動物を捕獲したり、解いた糸で釣りをすることもできます。
止血帯や縫合、骨折した幹部の添え木に固定することもできます。
自然繊維ならほぐして火口にでき、化学繊維なら熱で溶かして接着剤のように装備の補修することもできます。
もしもロープがあったなら、
テントを吊ったり、何か重い物を吊り上げることができるでしょう
高いところから降りたり、他の人を引き上げたりすることができるでしょう。
狩りで取れた獲物をつるして血抜きや加工することもできるでしょう。
まだまだ、使用用途はたくさんあります。
このように、知識と技術次第で様々な用途に使えることこそ『ロープ、ひも類』の特徴です。
ただ、逆に言えば知識と技術が無ければ、ほとんど使いこなせないのも『ロープ、ひも類』の特徴です。
以降、実践編で『最低限で様々に役立つロープの結び方、活用法』に関してはお伝えしていこうと思います!
『ロープ、ひも類』の材質
ナイフや調理器具同様、ロープにも素材によって特性が異なります。
材質ごとに利点もあれば欠点もあります。
アウトドアで汎用的に使われる素材を4つピックアップいたしましたので、ぜひとも道具選びの参考にしてください!
素材名 | 特徴概要 | 対候性 | 耐水性 | 耐熱性 |
ナイロン | 一般の合成繊維の中で最も強度に優れており、摩擦とショックに非常に強い。若干の吸湿性がある。 | 〇 | △ | 100℃以内 |
ポリエステル | 酸・アルカリ・海水などに強く、耐候性に優れ、摩擦にも非常に強く、強度に優れる。 | ◎ | ◎ | 110℃以内 |
綿 | 強度は他の合成繊維に比べ約半分。天然繊維なので熱や摩擦、紫外線に強い。土に還る。 | 〇 | × | 150℃燃焼 |
麻 | 天然繊維なので熱や摩擦、紫外線に強く、静電気を抑える。伸度が少なく吸水性がある。土に還る。 | 〇 | × | 180℃燃焼 |
ナイロン
表に書きましたように、最も強度に優れている素材はナイロンです!
摩擦に強く、衝撃も吸収できるという素材で、アウトドアや登山のロープといえば、多くはナイロン製でしょう。
ただし、白いナイロンは日光のUVで黄変したり、海水や油分、酸・アルカリに弱いという性質があります。あまり耐水性もありません。
ポリエステル
強度等はナイロンに劣りますが、非常に強度に優れ、摩擦にも強いです。
伸縮性は少ないですが、海水や酸・アルカリ、UVにも強いという性質があります。
水に濡れると強度を増すという特性があるそうで海で使われるのはポリエステル素材が多いです。
綿
天然繊維は合成繊維と比較して1/2程度の強度といわれておりますが、耐熱性や摩擦には優れます。
安価で柔らかく、扱いやすいですが、耐久性や耐腐食性という点で合成素材に劣ります。
麻
綿同様、合成繊維と比較して1/2程度の強度といわれておりますが、耐熱性や摩擦には優れます。
硬く、伸縮性が少ないほか濡れると若干扱いにくくなる性質があります。
繊維になりやすく、火口として非常に使いやすい。
他には、ダイニーマという素材が登山の業界で出てきていますが、あまり汎用素材でないので割愛します。
このように、強度に優れるナイロンと劣化に強いポリエステル、柔らかく作業性のいい綿、耐熱性があり火口に適した麻といった感じで、それぞれ性質が異なります!
是非とも最適な材質の『ロープ、ひも類』を選びましょう!
まとめ
本日は少し短めですが以上です!
『ロープやひも類』の大きな特徴、
多用途に使える汎用性
そして、
強度に優れるナイロンと劣化に強いポリエステル、柔らかく作業性のいい綿、耐熱性があり火口に適した麻といったそれぞれ性質の違い!
お分かりいただけたでしょうか?
様々な用途に使えるロープやひも類ですが、もちろん形状や太さによってその汎用性の幅は大きく異なります。
次回、生き延びるために持つべき、最適な『ロープ、ひも類』をご紹介いたします!
ぜひご覧ください!