生存自活、しませんかー元幹部自衛官が、命を守り、生き残る術をお教えします!

災害、飢饉、石油危機、戦争など。いざという時に自らの生命財産や大事な人を守る為の情報を、元陸自幹部スナイパーが分かりやすく解説いたします!

生存自活の原則

災害に対する日本人の特性とは

更新日:

こんにちは!

早速ですが、『南海トラフが発生する確率は30年以内に80%』、『首都直下地震が発生する確率70%』と聞いてどう思います?

「怖いなぁ」って思った人や、「備えなきゃ!」と思った人もいるでしょうが、正直、多くの人はこう考えたのではないでしょうか?

『30年以内か・・・今じゃないでしょ?5年くらいは大丈夫じゃない?』

本日は多くの人がが災害に取り組めない理由をお教えいたします。

この記事を読めば、きっと「防災に取り組めない理由」を知ることができるでしょう!

ぜひご覧ください!

自分の死を想像できない

woman holding her eyeglasses

人は自分の死を想像できない。

これが、あなたが防災に真剣に取り組めない理由なのです!

人間は生活を営むために、どうしても『自分が死ぬかもしれない』ということを考えられないようにできています。

心理学の用語でいうと『正常化バイアス』、『恒常性バイアス』、『楽観バイアス』といわれます。

この記事では、イメージしやすい『楽観バイアス』という言葉で説明をいたします。

これは防災の分野において、最も障壁になっていることのひとつだと考えています。

私は大学時代に受けた災害学の講義の中で、聞いた言葉がずっと頭に残っていました。

曰く、「災害における日本人の特性は『他人事』である。」

被災地に同情はしても、自分の家に転倒防止や2週間分の備蓄を準備できない。

そのメカニズムこそが『楽観バイアス』なのです!

楽観バイアスとは

boy holding space shuttle

まず『楽観バイアス』を簡単にかみ砕いて説明いたしましょう。

例えば、想像してみてください。

あなたが車を運転して、夕ご飯の買い出しにスーパーに向かっているとしましょう。

あなたはその時、何を考えていると思いますか?

別に心理テストでも、正解があるわけでもないですが、多くの方はこう考えているでしょう。

「今日の晩御飯の献立何しようかな?」とか、「なにか足りないものあったっけ?」とか。

ですが、こう考えている人はいるでしょうか?

「もしかしたら交通事故に遭うかもしれない。」「死ぬかもしれない。」「人を轢くかもしれない」

現在、日本では交通事故の件数は昔に比べよっぽど減りましたが、交通事故の発生件数は1年で38万件、負傷者数は約47万人。

毎日1000件以上の事故が起こり、毎日1200人以上が事故で負傷している計算です。

事故に遭うことは決してありえない話ではないはずです。

しかし、多くの人がそんなことを考えず、笑って生活ができています。

大丈夫だろう。今まで大丈夫だったから。まさかそんなこと起きないはず。

そういうある種の『思い込み』が『楽観バイアス』というものなのです。

『楽観バイアス』メリット、デメリット

person holding peace flag

ですが、『楽観バイアス』というのは人の生活には必要な働きなのです。

先ほどの車の例で考えてみましょう。

もし、自分が楽に移動できる代わりに、ある程度の確率で負傷し、時には自分が死んだり、罪もない人を殺してしまうような機械があったとしましょう。

その機械を使いますか?なんて聞かれたら「あんまり使いたくないな」って思ってしまいませんか?

例えば、自動運転車に対しても、「事故が起こったら責任取れないし」とネガティブになる気持ちがわくでしょう。

ですが、もし世の中で車が使われないと、生活するのは非常に困難になってします。

一言でいうと、

自分のリスクに目をつむれないと、人は生活ができなくなってしまうのです。

しかし、生活する中で様々なことに、いちいちリスクに目をつむって、覚悟を決めてから行動するとどんどん精神がすり減ってしまいます。

そこで、人間は無意識的にリスクを『見て見ぬふり』するという『楽観バイアス』を身に着けたといわれています。

ですが、『楽観バイアス』にはデメリットもあります。

無意識にリスクを『見て見ぬふり』してしまうのです。

災害大国日本では、災害がかなり身近な物でした。

その為『対岸の火事』と表現されるように災害に対して以上に畏怖を感じる反面、生活送るために『見て見ぬふり』をしてきました。

その結果、冒頭で話したように、 『南海トラフが発生する確率は30年以内に80%』、『首都直下地震が発生する確率70%』と聞いても、『30年以内か・・・今じゃないでしょ?5年くらいは大丈夫じゃない?』という感覚になってしまうのです。

災害における日本人の特性の正体

セント ・ ヘレンズ山, 火山噴火, 噴火, アウトブレイク, 爆発, 煙, 塵雲, 灰の雲, 灰, 災害

いかがでしたでしょうか?

日本人が、災害に取り組めない理由の一つが、生活をしていくために必要な『楽観バイアス』であるということをお分かりいただけたと思います。

日本人は災害の恐ろしさをよく知っています。

しかし、死ぬことを考えながら生活ができない。

そのことによって日本人はどうしても大害に対して『他人事』のようなスタンスになってしまうのです。

ではどうすれば、災害に対して積極的に考えることができるのでしょうか?

これが重要ですよね!

次回はいよいよ、防災に対しての『楽観バイアス』を外し、自分の命を積極的に守れるようにする方法を3つお伝えいたします!

ぜひご覧ください!

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